理学療法士・作業療法士が患者さんから信頼される声かけとは?禁句に注意!

question

患者さんに信頼されたいけど上手くいかない…
どんな声かけをすればいいんだろう?
言って良いこととダメなことの線引きは?

この記事では、これらの不安や疑問にお答えします。

病院で働いていると、良かれと思って口にした一言で患者さんとの信頼関係が崩れる経験をすることがあります。

一方、その一言が患者さんとの信頼関係を築くこともあり、声かけとは本当に奥深く難しいものですよね。

日々患者さんと向き合う中で、声かけで失敗して落ち込んだり悩んだりした時は、成長のチャンスです。

その気づきがあるからこそ、課題を分析して、対策を立てることが出来ます。

この記事を読めば、患者さんへの声かけにおいて気をつけるべきポイントが分かり、患者さんと信頼関係を築くための助けになるでしょう。

結論

声かけだけで信頼を得ることは出来ないが、声かけだけで信頼を失うことはある。大切なのは、相手を尊重する気持ち。

患者さんから信頼されることと声かけの関係

患者さんへの声かけは医療従事者の仕事

医療機関では、医師、看護師、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、介護士など多くの専門職が働いており、それぞれの仕事内容は多岐に渡ります。

その中で共通する仕事内容の一つが、患者さんへの声かけです。
いくら専門職として優れていても、それだけで患者さんに信頼してもらうことはできません。

自分自身の経験を思い出してみてください。

自信を失っている時、不安な時、寂しい時、
誰かの言葉にホッとしたことはありませんか?
この人なら信頼できると思ったことはありませんか?

声かけなんて誰でもできること
医療従事者の仕事とは言えない
なんて思う方もいるかもしれませんが、医療の現場で多くの経験を重ねてきた医療従事者だからこそできる声かけがあります。

患者さんに信頼されたいと思うなら、プロとしての声かけを意識していくことが大切です。

患者さん一人一人を尊重した対応が大切

患者さんから信頼される声かけをするために、まずは患者さん一人一人を尊重することから始めましょう。

そんな当たり前のこと?と思いましたか?

相手を尊重することは、コミュニケーションの基本ですよね。

しかしこれは意外と盲点で、医療従事者は患者さんを尊重している“つもり”になっていることがよくあります。

“患者さんのためにしていること”と“患者さんを尊重していること”が混同されがちだったり、いろんな患者さんを見てきた経験則で対応してしまったり…。

当たり前ですが、患者さんは一人一人これまでに歩んできた人生が違うため、ある人には信頼関係構築に役立つ声かけが、ある人には逆効果になってしまうこともあります。

患者さんという括りではなく、“目の前にいるその人”を尊重することが大切です。

患者さんへの声かけが逆効果になるパターン

逆鱗に触れてしまう

あなたにも言われるとイヤな気持ちになる言葉があるように、誰しも言われたくないこと、触れてほしくないことがあります。

多くの方はグッと我慢するかもしれませんが、逆鱗に触れてしまう可能性のある危ない橋です。

自分は気にならないからと無頓着にならず、この声かけをしたらイヤな気持ちになるパターンはあるだろうかと考える癖をつけましょう。

不安を煽ってしまう

医療従事者の些細な一言が患者さんの不安を煽ってしまうことがあります。

ただでさえ健康に不安を抱えている患者さんに不用意な声かけをすることは避けましょう。

医療従事者が持つ言葉の重みに自覚を持ち、患者さんに寄り添う声かけができると心強いはずです。

楽観視させてしまう

これは上記とは逆ですね。

患者さんの中には、ご自身の病状を軽く捉えている方が少なくありません。

そういった患者さんのノリに巻き込まれてしまうと、医療従事者の声かけや雰囲気が一層拍車をかけてしまうことがあります。

病状を楽観視することは、さらなる悪化に繋がりかねません。

患者さんの性格や精神状態を見極めながら声かけや対応を使い分けることは、医療従事者として大切な視点です。

患者さんへの声かけで注意したいワード

応援や励まし

その人にしか分からない苦悩があり、無闇な応援は負担になることがあるため注意。

→応援されることで頑張れる方もいる。患者さんとの親密度や、患者さんの病気に対する受容状況などから判断。

家族について

未婚や子供がいない、家族を亡くして落ち込んでいるなど様々な背景が考えられ、それに触れてほしくない方も多いため注意。

→家族の話題で気持ちが和らぐ方もいる。カルテなどで情報収集をしてから、会話の中で患者さんからの発信を待つのがベター。

患者さんへの声かけで禁句になるワード

病状について

病状について説明ができるのは医師のみ。

これくらいならと口にした言葉が大問題になることもあるため、禁句。頼られると応えたくなるが、プロとして自分の専門と責任の範疇を超えない判断力が必要。

患者さんから信頼される人の声かけの特徴

  • 声かけの難しさと大切さを知っている
  • 患者さん一人一人を尊重している
  • 言葉を発する前に一呼吸おいて考えている
  • 患者さんと医療従事者の距離感を保っている
  • テンションは高すぎず、低すぎず

患者さんから信頼される声かけについて:まとめ

医療従事者として知識や技術を磨くのと同じくらい、声かけについて考えることはとても大切です。

声かけだけで信頼を得ることは出来ませんが、声かけだけで信頼を失うことはあります。
たかが声かけ。されど声かけ。

この記事を読んで、
「もっと声かけを極めよう」と思った方は、ぜひ上記のことを心がけてみてください。

筆者について

理学療法士もうすぐ二桁
急性期・回復期・生活期を経験
転職1年半でチームリーダー
転職3年で主任

コメント

タイトルとURLをコピーしました